樹形

様々な自然の風景を表現する盆栽は、その形によって「樹形」が決まります。盆栽を仕立てるうえでも、また鑑賞する際にも、この樹形を理解することが欠かせません。ここではそれぞれの樹形の特徴と、それぞれの樹形がどのような風景を表現しているのかをご紹介します。

幹(ちょっかん)

直幹画像

幹が真っ直ぐに伸びた盆栽の最も基本の形です。こけ順が素直で、天に向かってそびえ立つ大木を思わせます。四方にしっかりと根を張った「八方根張り」も見どころ。松柏類が映える樹形です。

様木(もようぎ)

模様木画像

幹が左右にゆるやかに曲線を描きながら上に伸びる形です。日本の自然界で一般的に見られる樹形でありながら、盆栽では根張り、こけ順、枝順、曲線美など多くの造形が評価される樹形です。盆栽の基本で、ほとんどの樹種で仕立てることができます。

幹(しゃかん)

斜幹画像

幹が左右どちらかに傾いた樹形です。茂る木々の中や日陰に生きる樹木が、日の光を求めて伸びる姿を表現しています。バランスのとれた枝の位置と長さがポイントで、傾きを支えられるしっかりとした根張りも重要です。

幹(そうかん)

双幹画像

根元から2本の幹が立ち上がります。メインとなる主幹と寄り添うように立つ小さな副幹は、支え合う親子や夫婦の姿を連想させます。仕立てる際にはこの2本のバランスが重視されます。3本の幹からなるものを「三幹」、5本からなるものを「五幹」と呼びます。

幹(ばんかん)

蟠幹画像

根元付近の立ち上がり部分が、とぐろを巻くように強くねじ曲がった特徴的な形です。迫力のある 樹形は、松や真柏とよく合います。

立ち(ほうきだち)

箒立ち画像

箒を逆さにしたような形から名付けられました。自然界のケヤキの姿を模したもので、ケヤキの基本形です。真っ直ぐ伸びた美しい幹と、細かく伸びた枝ぶりがポイントで、葉を落とす冬の姿も見どころです。

人木(ぶんじんぎ)

文人木画像

細い幹がひょろりと伸びた形で、下枝の少なさも特徴です。どことなく風情があり、かつ脱俗的な雰囲気で、文人が好んだということから名づけられました。松柏類に合います。

せ植え

寄せ植え画像

文字通り複数の木を一つの鉢に植え付けたもので、雑木林に見立てられます。同じ品種でも異なる品種でもよく、様々な表情を楽しめます。木は3本以上の複数本という決まりがあり、太く高い木を主木として全体のバランスを見ながら仕立てていきます。

上がり(ねあがり)

根上がり画像

強い雨風や波などによって土が削られ根が露わになった、崖や海辺の樹木を表現したユニークな樹形です。植え替えの際に、わざと根を土の表面に出して植えつけます。

き流し

吹き流し画像

海岸や山の斜面などに生息する樹木が、強風にあおられ一方向になびく様子を再現しています。針金で幹と枝を一方向に流し、勢いのある形に仕立てます。松柏類に向く樹形です。

崖(けんがい)

懸崖画像

強い風雪に耐え切れず切り立った崖から垂れ下がる様子を表現したもので、厳しい自然の姿を連想させます。枝先が鉢底より下に下がらないものは「半懸崖(はんけんがい)」と呼ばれます。垂れ下がる枝を支えられる深い鉢を合わせます。

付き(いしつき)

石付き画像

石と木を組み合わせて仕立てる樹形です。石の上にたくましく生息する樹木の姿を表現しています。鉢を使わず直接石のくぼみに木を植える方法と、木の根元に石をかませ根は鉢に埋め込む方法があります。

連なり(ねつらなり)

根連なり画像

複数の幹が左右に伸びており、その根元が地表に広がる根で一つにつながった樹形です。木々が身を寄せあっている姿を表しています。1本の木で、迫力のある深い木立を表現することができます。

立ち(かぶだち)

株立ち画像

一つの株から5本以上の幹が立ち上がる形を呼びます。奇数本で仕立てるのが基本です。1株で小さな雑木林の風景を楽しむことができます。雑木類に向く樹形です。

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